税務調査

税務調査に選ばれにくい確定申告書を作ろう

確定申告時期は毎年目の回るような忙しさですが弊所では例年1月下旬から作業を開始し、3月10日までにはほぼ作業が終了します。

確定申告時期は特に多くのお客様と会うため様々な話をします。

その中で確定申告時期ならではの「税務調査に選ばれにくい確定申告書」とはどの様な申告書なのか?ということをお客様と打ち合わせで説明した内容を対話形式でご紹介したいと思います。

打合せをした人:Aさん(個人事業主)

売上1500万~2500万(年により異なる)

業種:建設業(一人親方)

税務に関する悩み:インボイス制度・税務調査・法人成り・建設業許可

Aさん
Aさん

今年も昨年と大きく変わったことはなかったので例年通りに資料をまとめてきました。

確定申告の件、今年もよろしくお願いします。

ところで私の場合、インボイスはどう対処すれば良いでしょうか?

ひらい
ひらい

Aさん、毎年しっかり資料を整理をしてもってきて頂き有難うございます。

とても助かります。

インボイスについても確定申告書の提出と一緒に私のほうで対処しますのでご安心ください。

Aさんの場合、もともと消費税の課税事業者となっているので登録番号だけもらえば、その番号を請求書に記載するだけです。

また、簡易課税制度を選択していますので、外注先からの請求書にたとえ登録番号が記載されていなくても問題はありません。

Aさん
Aさん

なるほど、それではインボイスが開始される今年の10月から私がしなければならないことはその番号を請求書に記入するだけですね?

ひらい
ひらい

その通りです。

登録番号については、私のほうで申請し、1か月程度で税務署から通知がくるはずなので通知が来ましたら報告させて頂きます。

Aさん
Aさん

わかりました。

仲間と話していても正確な情報を把握していそうな人がいないので、これで安心です。

ところで、昨年私が一緒に仕事をしている先輩のところに税務調査が入り総額で1千万近く追徴がきて大変な思いをしたようなんです。

私の場合には確定申告をやってもらっているし大丈夫だとは思いながら、税務調査はその周りにも入るなんて噂を聞くし、少し心配になっています。

ひらい
ひらい

なるほど、確かに税務調査が入るとその取引先にも影響が生じる場合がありますよね。

ただ、Aさんの場合には毎年真面目に申告をしてますし、そんな大変なことにはなりませんので安心してください。

Aさん
Aさん

先輩の場合には奥さんが経理をしていて確定申告時期になると相談会場にいって作成していたようです。

やはり税理士さんが作っていると税務署も入りにくいのでしょうか?

ひらい
ひらい

申告書に税理士の名前があったとしても税務調査が入らないといったことはないと思いますが、一般の人が作成した申告書と我々専門家が作成した申告書のクオリティが全く違うのは明らかだと思います。

例えば私の場合、この業界に入って約20年で作成した個人の申告書はゆうに1000件を超えていると思いますが税務調査が入ったのはたった2件です。

しかも1件は不動産の譲渡に関する簡易調査、もう1件は資産規模●億円を超えるような資産家に対する通常調査でした。

一定規模以上の資産家の場合には財産状況を確認するための調査を兼ねていることが多いと言われていますが、その税務調査も修正がほぼない狙いが良く分からない調査でした。

この調査割合の低さは私が特別というわけではなく我々専門家が作る申告書が一般の方が作るものと比べてクオリティが高いということが起因していると思います。

更に私の場合、通常の税理士が敬遠するスポットでの個人の税務調査立ち会いをメイン業務の一つとして行っているので、どのような申告書が選ばれやすいか経験から熟知しています。

そして、そこで得た知識と経験を総動員して、クライアントの確定申告書を作成しています。

税務調査に来てもらっても問題ないものを作成し、かつ、調査選定されにくい表記や表現をするように心がけており、Aさんの確定申告書も同様に作成していますのでご安心ください。

Aさん
Aさん

なるほど。

説得力があり安心しました。

先輩に税務調査があったことで同僚なども途端に確定申告をしっかりやらないと・・・という気持ちになったようです。

確定申告書を作成するうえで多くの注意点があるとは思いますが専門家でなくても簡単に出来るようなことはありますか?

自分で確定申告をやっている仲間にも教えてあげたいのですが・・・・。

ひらい
ひらい

業種や置かれている状況により異なりますのですぐに思いつく簡単なものとして3つほどご案内しますね。

1つは「雑費」を多くしないことです。

よく税務調査に選ばれている申告書で目にするのが「雑費」がやたら多いものがあります。

申告書を作成する際、適当にやってしまうとどうしても「雑費」が多くなるのは明らかです。

ひらい
ひらい

2つめは、何となく数字をまとめている人はラウンド数字(数字が●●万円など)となっているものが多いです。たまたまそのような数字になることはあってもいくつもの科目でラウンド数字となっているようなものは適当にやっていると税務署に対してアピールしているようなものです。

ひらい
ひらい

3つ目は、申告を間違えないこと(笑)

単年度だけ間違っている場合は行政指導ぐらいで済みますが間違いを続けていると当然税務調査に選ばれやすくなります。

自分だけの判断ではなく、無料相談会場などを利用して自分が作成した申告書をみてもらうなど申告書のチェックをしましょう。

Aさん
Aさん

なるほど、つまりは適当にやらないということですね。

ひらい
ひらい

そうです(笑)

1年に一回しかやらないことですし、毎年改正があるのでよく理解しないで申告している個人の方が非常に多いですが、決算書は税務調査だけではなく、商売をやっている人にとっては金融機関や取引先にも提出することがある重要な書類だということを認識して丁寧に作成することが重要です。

Aさん
Aさん

住宅ローンの審査の時に真面目にやっていてよかったと思いましたよ(笑)

ところで今年はインボイスの関係で元請が外注の選別をするとの噂があり、私も法人成りと建設業許可の取得に動こうと思っていますのでその際はよろしくお願いします。

ひらい
ひらい

承知しました。

確定申告が終わりましたら、法人設立や許認可についての時期などを一緒に考えて動いていきましょう。

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