賃貸不動産経営に関する当事務所の
6つの強み
近年、賃貸不動産経営は人口減少による入居者数の減少に加え、相続対策ブームに伴う物件の過剰供給により経営は一層厳しさを増しています。
更に核家族化を背景とした世帯数増加も今後減少へと転じることが予測されており空室率は2033年には30%を超すともいわれております。
このような経営環境の悪化は今後も続くものと考えられており、賃貸経営による利益を維持するためには、賃貸経営を事業として捉えたうえでしっかりとした事業計画を立て戦略を考えていく必要があります。
そして、今後、益々借り手有利になる市場において、選ばれる物件を作りあげていくためには所有物件のターゲット層に対し、他の物件との差別化を図る必要があります。
しかし、差別化を図るには当然コストがかかります。
賃料の上昇が見込まれない近年においてそのコストを賄うためには資金投下すべきものと削減すべきものの色分けを行う必要があります。
賃貸不動産経営において、削減すべきコストは様々ですが、その中でも代表格は税金です。賃貸不動産経営における節税は、法人税、所得税、消費税のみならず、相続税などの資産税も考慮すべきであり、個人及び法人も含め総合的に判断を行う必要がございます。
当事務所では以下の6つの強みをもち、賃貸不動産経営をバックアップいたします。
1 固定資産税の適正化チェック
固定資産税は、法人税や所得税などと異なり
課税当局が各個人の資産を評価し、その評価に基づき課税する賦課課税方式という制度が取られています。
そして、賦課課税方式であるがゆえ、多くの納税者が、この評価額等に疑問を持つことなく通知書が送られてきたら間違いないものと思い込み納付を行っているのが現実です。
(1)固定資産税は本当に適正額か?
固定資産税は原則として3年に一度、評価額の見直しがかけられていますが
その数は膨大であり、かつ個別性も大きいため、必ずしも適正額となっていない場合も見受けられます。
(2)専門家はだれ?
先に述べたように固定資産税は賦課課税方式であるため、税理士である我々も
大半が詳しくなく、また、役所の人間も様々な部署を転々としていることが多いため
本当の意味での専門家は非常に少ないのが状況です。そのため、固定資産税が適正であるか否かは自助努力を行う必要があるといえます。
(3)固定資産税適正化のすすめ
固定資産税の減額は、将来にわたり有効である場合が多く、
減額が成功した場合には、賃貸不動産経営の収支を改善します。
固定資産税の減額交渉は役所との折衝が必要な場合も多いため、この折衝も含め、
当事務所では、適正化に向けたお手伝いをさせて頂いております。
2 消費税還付に強い
以前は自動販売機スキームや法人設立後2年間据え置きスキームなどの消費税還付スキームが存在していました。
しかし、これらは平成20年税制改正・平成28年税制改正により封じられてしまいました。
そのため現行法では、以前のように簡単に消費税還付を起こすことは出来なくなりました。
ただし、すべてのケースにおいて消費税還付を起こすことが出来なくなったわけではありません。ケースによっては還付を起こすことができる場合も依然として残っております。
消費税の還付金額を最大限にするためには、現状の把握とスケジューリングがとても重要になってきます。
※令和2年10月より居住用賃貸建物については仕入税額控除の制限期限規程が行われ、課税売上割合の多寡にかかわらず、仕入税額控除の対象とならないこととなります。
ただし、居住用賃貸部分と課税対象部分の合理的区分がされている場合などは一定金額の還付又は追加控除を見込むことが出来ます。
3 法人化の検討
不動産オーナーから多く頂く質問の一つです。
最近では、法人化に関する書籍の出版やセミナー開催などがしきりに行われています。
その中で相談者の方が最も興味をもっていることは、いくらの収入を目途に法人化すべきかといった事項です。
例えば、「家賃収入が1000万円を超えたら法人化したほうがよいか?」とか「所得金額が900万円を超えたら法人化した方がよいなどといわれたんだけど?」といった具合です。
しかし、これらの基準は一つの目安にはなりますが、絶対的な正解ではありません。
なぜならば、法人化を検討する場合、個人ごとに財産状況や家族構成などの個別要素を抜きに収入金額だけで判断することが出来ないからです。
また、法人化の目的により、管理型法人・建物所有型法人・土地建物所有型法人の選択が分かれますし、更に法人の種類も株式会社がよいか、合同会社がよいかも異なってきます。
当事務所ではお客様の状況を把握したうえで、法人化が必要であるかを検討し、法人化のお手伝いをさせて頂いております。
【参考ブログ】不動産投資で法人設立をした場合のメリットとデメリット
4 相続税対策・事業承継対策
アパート・マンションの経営者様の多くに関係する相続税。
この相続税ですが、税理士であればだれでも詳しいわけではありません。
例えば、税制改正前の平成26年の相続税申告件数を見てみると56,239人。
改正後の平成27年の相続税申告件数は103,043人となっており、税理士の人数76,493人と比べると改正前で税理士1人あたり0.73件/年、改正後で税理士1人あたり1.34件/年となっております。
これは税理士1人あたりの数字のため、補助者の人数や相続税専門事務所の存在を考えると、相続税申告は一般の税理士では2~3年に1度あるかないかではないかと推測されます。
当事務所では相続税申告も得意業務の一つとしていることから、財産診断及び物件の承継に関するご相談にも対応することが可能です。
5 収支計画書のチェック
賃貸経営は、長期にわたる事業です。
将来にわたり収支がどのように推移するかをシミュレーションしておくことは非常に重要です。
特に物件取得の際は念入りに行う必要がございます。
デベロッパーから提示される収支予測はざっくりしているものが多いため鵜呑みにせず、少しでも不明な点があれば、しっかりと確認を行うことが重要です。
過去に確認してきた事例では以下のようなものがございました。
- 家賃設定が相場より明らかに高く設定されている。
- 家賃設定がずっと一緒
- ずっと満室経営
- 税金が全く考慮されていない など。
長期にわたる事業であるからこそ、少しの違いが大きく響いてきます。
当事務所では、お客様と一緒に収支計算書を厳しくチェックします。
6 税務調査対応
当事務所では賃貸不動産オーナーの顧問先様の割合が多く、賃貸不動産オーナーの法人及び個人の税務調査も数多く対応して参りました。
そのため、賃貸不動産特有の税務調査のポイントも心得ておりますので、安心して対応をお任せていただけます。
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